Is you is or is you ain't my baby?

 * * *

6月の終わりの日曜日、京極は英恵の家を訪ねた。

「はーっ、『高台家の人々』も引っくり返るぞ」

初めて訪れた英恵の家は、屋敷と言う言葉がよく似合うくらいに大きかった。

「と言うか、よくこんなデカい土地を探し出せたな。

ご丁寧に、庭までついてるよ…」

キレイに植えられている花壇を見ながら、京極は呟いた。

チャイムを鳴らそうと指を伸ばしたら、
「竹司さん?」

ドアから英恵が出てきた。

「ああ、英恵」

京極は名前を呼んだ。

あの日にカップルになって以来、2人はお互いのことを名前で呼ぶことにしたのだ。

今の今まで伊地知に命名されたあだ名で呼んでいたので、お互いのことを名前で呼ぶのは何だか変な感じだ。