「そこで落ちあいましょう」

「ああ、じゃあまた」

英恵からの電話を切ると、電話帳から黒崎の電話番号を出した。

「もしもし、黒崎さんですか?

熱が出てしまったみたいなのでお休みをいただきたいのですが…」

黒崎に休むことを伝えると、藤本は車に乗り込んだ。

「アッキー、お前はもう1人じゃないんだよ」

――何故なら、自分たちが彼女の仲間だから。

『Bartender』に到着したので車を降りると、
「ダイダイ!」

英恵の他にも、京極と小梅と北大路がドアの前に集まっていた。

「おい、仕事はどうしたんだよ…」

「仲間が大変な時に仕事なんかしてられるかよ!」

藤本をさえぎるように、京極が言った。