Is you is or is you ain't my baby?

「何だ、あんただったの」

中年女性の顔を一瞥すると、櫻子は息を吐いた。

「話すことなんてないからすぐに帰って」

櫻子は中年女性を追い出そうとした。

「待って、話をしましょう?

家に帰って、ちゃんと話をしましょう?」

自分を見つめてくる熱っぽい目がうっとうしい。

「今さら何を話しあえって言うの?

あたしがいじめられてた時もひきこもっていた時も、あんたたちは一体何をしたって言うの?

話しあいなんか1度もなかったじゃない」

櫻子は中年女性の肩をつかむと、彼女の躰をドアの方へと向かせた。

「お願いだから、もうやめて…。

もうこんなことをするのはやめて…。

そうしないと、お父さんが…」

「へえ、あいつがどうなるって言うの?

こうなったのはあいつの自業自得じゃん」

櫻子はバカにするように言って、バカにするように笑った。