藤本はスマートフォンで、“檍英介”と検索をした。

画面いっぱいに出てきた検索結果の中から、藤本は『平和興業』のホームページを指でタップした。

すぐに画面に表示された檍英介の写真を藤本は見つめた。

「やっぱり、アッキーに似てるな」

藤本は呟いた。

「大輔さん、沸騰してますよ」

近くにいた武人に言われ、藤本は鍋にかけている火を弱くした。

「大事な用ですか?」

そう聞いてきた武人に、
「まあ、そんなところだな」

藤本は答えた。

今朝報道された『平和興業』のニュースが気になって、調べていたのである。

「アッキーのヤツ、大丈夫か…」

そう呟いた時、スマートフォンが震えた。