風呂からあがると、リビングは暗くなっていた。

ベッドの方から聞こえてきた寝息に、英恵はすでに眠ったのだと言うことを理解した。

(俺は何とも思ってねーぞ。

日常でよくある光景じゃねーか)

京極は心の中で言い聞かせると、英恵を起こさないように注意しながらベッドの下から毛布を取り出した。

クッションを枕代わりにすると、ソファーのうえで毛布に包まった。

英恵の寝息が聞こえてきたので、京極は頭から毛布をかぶった。

本日の疲れと満腹感、風呂あがりの温かさから眠気がやってきた。

その眠気に誘われるように、京極は目を閉じた。