私は一瞬にして混乱した。 「ほんとごめんな。頭とか痛くないか?」 「はっ、はい!大丈夫です!」 そう言いながら必死で落ちつこうとした。 「よかった」 そう言って大きな彼はホッとしたように笑ったあとにこう言った。 「元々俺の不注意でぶつかっちゃったから、付き添っててあげたいのはやまやまなんだけど、バイトあるから行くね。気おつけて帰ってね、小月萩花さん」