「…あ、お客様。少し失礼致します」 そんな台詞が聞こえて 「……え、」 さらり、と胸下で巻いた髪をうなじのあたりで触られる感触がして 「ボタン、掛け違えてますよ」 ワンピースの背中にあった、三つのボタンをとめ直された。 ーーーこの瞬間、わたしは恋に堕ちた。