【短編】ボタンと珈琲




「お聞きしたいことが…」


ワンピースをぎゅっと掴み、意を決して聞こうとしたその時だった。



「ーーどうかされましたか?」



女の子の後ろから小走りでやってくるふわりとした茶髪。

すらりと伸びた手足。


まさかのご本人登場に驚きを隠せないわたしは、完全にフリーズ。


今日はいないと思ってたのに。

どうしよう、何を話したらいいんだろう。