次の日、入学式当日。

深い眠りについていた
私の耳に届いたのは
アラームの音…やなくて携帯の着信音。

「ん…あ、誰やねん…
こんな朝早く…もしもし?」
寝起き全開の不機嫌そうな
トーンの低い声で
私は携帯の受話器へと耳を傾けた。

「ちょっと!?千秋
今どこに居てるん!?
とっくに入学式始まってんで!!」
私の耳に入ったのは
つん裂くような友達である
まりりんの憤怒した声。

…そんな声出して
体育館響かんねやろか…。

「ちょ、まりりんうるっさ…。
頭に響く…、いや入学式
始まってるてまだ7時…。」

「あんた何アホみたいなこと言うてんの!?
もう9時来るっちゅーねん!」
「…は?でも目覚ましはまだ7時…。」
「はぁ…携帯の時計見てみ…。」

「そんな呆れんでも…、
ッんまや!9時来てまうやん!?
え!?ちょっと、待って!?」