「うーん…今日はどの服にしようかな」


夕方6時。

お母さんもお父さんも共働きで今日の夜は家に帰ってこないと分かると

私はすぐに鏡の前に立って何着もの服を合わしてみる。



「よし!これにしよ!」


そう言って手に取ったのは

フリフリのワンピースやスカートなんかじゃなくて

黒のジャケットに淡いピンク色のシャツと白いズボン

無駄にでかいDカップの胸はさらしで隠して最後は茶髪のカツラをかぶる。



「うん。完璧。我ながらイケメン」



鏡の前でかっこよくポーズを決める




鏡に映る私はちょっとやそっとじゃわからないくらい完璧な「男」。



大げさに言うともう一人の私。