由希乃と出会ったのは、高校の合コンでのことだった。



「…由希乃です、よろしく」



彼女はよく笑い、よく泣いていた。
たかがひとつの合コンで、こんなにも彼女に魅かれていった。



「メアド交換しない?」



由希乃と向かいの席。
残り時間数分で、由希乃がそう俺に告げた。



「いいよ」



俺はスマホを手に取り、メアドを交換した。
少しだけ嬉しかった。