息をのんだ。 絶対に別れる。 沙紀のため、俺のため、母さんのためだった。 「なあ沙紀、まあ座れよ」 「あ、うんっ」 母さんを見て、好感度を上げようとしていた。 でも母さんは、いつ見ても真剣な顔だ。 「沙紀。俺、大事な話があるって言ったよな。」 「そうだね」 「別れてほしい」 沙紀が、あっけにとられた顔をした。 意味がわからない、とでも言うように。 沙紀の顔がどんどん曇る。 どんどん眉が下がっていく。 今にも泣きそうな顔のはずなのに、でも心を落ち着かせようともしている。