「私、綿菓子欲しいな」



「買うよ」



「いいの?ありがとう!」


こういうとき急にテンションが上がる沙紀。
普段おしとやかなあの沙紀が。



「本当ありがとね!」


ムワッ


「さ…沙紀…?!」


ふわふわした綿菓子を、一握りして、俺の口に詰め込む。
俺が驚いた顔をしていると、沙紀が悪戯っぽく笑った。



「雅人のが、可愛い。」



ドキッとした。
照れてしまった。顔が熱かった。