「沙紀!!何やってんだよ!!」
俺は夢中で、沙紀を抱きかかえ、反対側の歩道へと向かった。
プツンッ
振り向くと、歩行者用信号機が赤に変わり、同時に車が走り出した。
「あっぶねぇ…はぁ…」
「…雅人っ」
「何やってんだよ、死にてえのかよ…何考えてんだよ!」
「…だって雅人冷たいじゃん、怖いもん」
「何なの。俺だってお前のことばっか考えてるわけじゃないから」
ちょっと冷たすぎた。
日頃のストレスが、爆発してしまった。
「…うっ…ううっ…」
「ご、ごめん。」
初めて沙紀が泣いた。今日、初めて見た。
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