スイカを食べ終えて、皿を片づけようとして立ち上がると、沙紀は、いつの間にかどこかへ消えていた。
俺は少し心配になってきて、外へ出た。
都会の空気は居心地悪いけれど、俺はもう慣れた。
まだ慣れていないはずの沙紀が、一体どこへ行ったというのだろう。
黙って家に帰るだろうか。
あの沙紀が。
「沙紀————っ、おいどこ行ったんだよ」
俺はいつの間にか夢中でさがしていた。
アパートの裏手や、近くの商店街を。
「…沙紀っ…」
いない。
いない。
いない。
沙紀がい————————
・・・広い交差点の真ん中にぽつんと立っていた。
「沙紀!?」
俺は夢中で走った。
幸いにもまだ信号は青だ。
このまま走れば、なんとか交差点中心に間に合う。
はやく沙紀のもとへ—————・・・!
全力で
全力で
全力で走れ


