都内で一番大きな病院に母さんは連れていかれた。 待合室で泣きながら待っていると 「妻はっ!?」 と聞き慣れた声が聞こえて少し安心した。 「父さん!!」 「時雨!!大丈夫か!?」 「...うん、でも、母さんが...」 父さんは泣きながら俺を抱きしめた。 「母さんは大丈夫だよ、きっと。」 それは父さん自身にも言い聞かせてるような気がした。