『それで、あたしは二匹を連れて帰ったの。』


話が終わるとシグは泣きそう、いや泣いていた。


「っは、はははっ、...いいな。」


『...どうしたの?』


「父さんは、父さんは...っ。」


出逢ってまだ二日だけどあたしにはわかるよ。


シグの心の叫び。


『大丈夫。あたしはシグの傍にいる。』


安心して。


そういう意味を込めて、シグの肩を抱き寄せた。