『 ビアンはね、男の子。そしてネロも。』 いきなり話し出したあたしに困惑するシグ。 『もちろん、親子よ。ビアンがパパでネロが息子。』 「...?」 『でも、ママが...いないの。』 「っ!!」 『あれはね、まだ一年前のことよ。』 あたしは散歩が好きでよく休日にはいろんなところを歩いた。 ある日、薄暗い路地裏の奥で、か細い鳴き声が聞こえた。 心配になったあたしは辺りを見回しビルとビルの間に子猫を見つけた。