『時雨くんいくつ?』


あたしの家に向かいながら隣を歩く時雨くんに尋ねた。


「17。」


『ってことは...高校生?』


「うん。」


『あ、ついたよ。』


あたしが住んでるのは都内でも少し家賃が高いアパート。


「...結構いいところに住んでるんだね。」


『んー、...ちょっと奮発しちゃったの。』


ふーんと興味無さそうに返事をした時雨くん。


『今ね、エレベーター故障中なんだって。』


「じゃあ、階段?」


『うん。ちょっと暗いから気をつけて。それと、部屋の場所も覚えてね?』


「...なんで?」