「俺を...必要として...っ」


すると雫は抱きしめる力を強めて言った。


『っ...必要だよ!!いらないわけないよ??』


初めて言われた言葉に俺の心のトゲが一本抜けた気がした。


『時雨くんに、昔何があったのか知らないけどあたしはずっと傍にいる。』


胸があったかい。


『だから、今はゆっくり眠って?』


意識が遠のく...。


俺の右手をぎゅっと強く握ってくれてる雫の存在を感じながら


俺は、深い眠りに落ちた。