✱✱✱ 隼人side


雫。


それは俺がずっと一途に好きな女の名前。


俺と雫は家が隣で仲が良かった。


いわゆる幼なじみってやつ。


アイツの一番にいる男は俺だったし、


俺の一番近くにいる女もアイツだった。


それはこれからも変わらないと思ってた。


...今日までは。


『あ、もしもし隼人?今すぐ!至急!!早く!風邪グッズ買ってうちに持ってきて!あと、男物のスウェットと下着を何着かよろしく!』


「...は?え?も、もしもし!?」


自宅で仕事中にかかってきた電話。


「もう、切れてるし...」