「今日さ、私んちで夕飯食べない? 」
「ん、いいのか? 」
「全然いいよ! てゆーか勝手に来ちゃってい良いっていつも言ってるじゃん! 」
「それはいくら何でも勝手すぎるだろ。」
「いいんだよ、大地は。幼馴染なんだから遠慮しないでよー」


  ―幼馴染だから、か。
俺は唯に幼馴染って言われる度に胸が痛くなる。

前に唯の男友達に会った時、そいつに「唯の彼氏ですか? 」って聞かれたことがあった。
その時も唯は、「彼氏なわけないじゃん! 幼馴染だしっ」って言ってた。



   幼 馴 染 = 恋 愛 対 象 外


って言われたみたいで。
俺と唯が両想いになることなんてないのかな、とか思った。


「ねぇ、どうするの? 」

「あぁ……じゃ、行かせてもらうわ。」


俺の顔を覗き込んでいた唯の顔は笑顔になった。


「よかった。大地居た方が楽しいしねっ! 」

こんなこと言われると期待するんですけど。

でも、唯が深い意味で言ったのではないことは知ってる。

それでも、俺は嬉しさを隠しきれなかった。