くつ下のあな。


《夏祭り》

私たちは一緒に買いに行った浴衣をきていくことにした。


「お待たせ〜」

「彩葉ちゃんたち浴衣なんだ、夏っぽいね」

「赤尾って彩葉に気があるんじゃない?いつも気にかけてるし」


こういうとこ葵は鋭いけどそれはないでしょ、幼なじみもいるみたいだし。


「あ!カキ氷売ってる、みんなで食べない?」


はしゃぐ舞友につられみんなでカキ氷を買うことになった。


「青木の何味?」

「コーラ」

「一口ちょうだい」

「しょうがないなーそっちもちょうだいよ!」


こういうこと自然にできちゃう高橋ってズルいよ。

こっちは余裕あるふりすることも大変なのに!


無理やり食べた高橋のカキ氷はただただ甘くてなんの味かわからなかった。



「王道だけどさ、お化け屋敷とかどう?」

「いいじゃん、私も賛成」


なぜか乗り気な葵と広瀬くん。

別に苦手じゃないからいいけど、、、


「でも結構値段するね、一人650円だって」

「カップル割引あるじゃん」

「じゃあジャンケンでペア決めるか」


私は無意識にも高橋とペアになれるように祈っていた。

結局私の祈りは虚しく、赤尾くんと回ることになった。

高橋は、、葵といくんだ...


「じゃ彩葉ちゃん、俺らから行こうぜ」

「うん」

「もしかしてこういうの苦手だった?」

「ううん!そんなことないよ、割と好きな方かなー」


たわいもない話をしながらようやく出口に辿り着いた。

赤尾くんが色々話題を振ってくれたけど、葵と高橋のことで頭がいっぱいだった。




「高橋怖がりすぎ」

からかったような葵の声が聞こえてきた。

二人が出口からでてきたとき、私の心臓はドキリとした

高橋と葵がじゃれ合う姿が本当のカップルみたいだったから...


なにこれ、なんかすごく気分が重い。

さっきまで浮かれてた自分はなんなんだろう!

こんな小さなどうでもいいことで悲しくなってしまう自分が悔しい。

なんでこんなにつらいの?