「ね。夕焼けも好き」

私が、赤く、美しい夕焼けを想像していると、優斗は

「俺、結構、曇り空好き。」

とビックリする事を言った。

私は嫌いだな。

いやな色だもの。

何か、これから起こるいやな事を、予言する空のようで、小さい頃から、曇り空は嫌いだった。

「そうなんだ~。」

「でも、一番は青空!」

私と優斗は、同時に言った。

しばらくの沈黙の後、私達は爆笑した。