「どうしよ・・・めっちゃ緊張する」
「夢野が珍しいね」
「失礼な。だって相手が相手だし・・・」
「大丈夫だよ、夏野たちは勝つって。
夢野は夢野らしく、精一杯応援しなよ」
「・・・そうね。私たちが弱気になってもしょうがないわよね」
珍しく弱気だった夢野を元気付けて、吹部で集まらなきゃいけないと言う夢野を送り出した。
“オーオオオーオオオーオオオー♪”
“オーオオオーオオオーオオオー♪”
“♪~♪~~大きな声で!そーれ!!”
“意地を見せろよー!燃えろよ燃えろー!!”
“かっとばせー!!!”
相手が先攻で始まった試合は、一回から波乱だった。
相手の連打による攻撃で初回から3点とられ、攻撃の時もランナーはでるし、二塁、三塁と進むけど、肝心の得点には繋がらない。
そのまま8回まで両方点は取れず、8回の表でまた2点相手に追加され、裏の攻撃で3点返して9回になった。
9回表はなんとか無得点で抑え、2点差のまま裏の攻撃に移る。
バッターは三番からで、なかなかの好打順。
ファーボールで出塁して4番の長打で一気にノーアウト一・三塁。
五番の犠牲フライで一点を返す。
1アウト一塁。