「よし、私はここで。二人ともじゃあね!」
「気をつけてね、夢野」
「気をつけろ、今日はありがとな」
手を振って夢野を見送る。
Y字路を右に行く夢野が見えなくなってから、夏野と一緒に左に行く。
お互い無言で、でも苦しい空気じゃない。
夏の夜特有の生温い空気が通りすぎてどこかへ消えていく。
暑い。
暖かい。
夏野と二人。
少しドキドキする。
一直線の道を歩いて、夏野と別れるT字路までくる。
立ち止まった夏野は少しうつむく。
・・・あれ、この光景。
どこかで、見た?
夏野が意を決したような顔をして顔をあげた。


