「荘士!」
「あ? あぁ、昴」
女に囲まれ、両腕に引っ付いた女を鬱陶しそうに見ながら、荘士は振り向いた。
コイツはいわゆるチャラ男。
…いや、チャラ男というか、絡んでくる女が多い。
中学の頃から、一際ませた奴で、その人目を引く容姿から主に年上や、学年でも目立つ女をとっかえひっかえ。
きっとそこに、恋愛感情なんかない。
それは高校でも同じだったようだ。
「なぁ。お前、二組だよな。」
「は?あぁ。そーだけど」
両腕に女を引っ付けながら荘士が尋ねて来た。
俺の返答を聞くと、ふーんと呟きながら周りに居る女を気にする事もなく歩いて行った。
「…なんだ、アイツ」
ーーーーーいま思えば、この時からきっと荘士は、漆原に惚れてたんだ。

