___ある寒い寒い冬の日にて。



「藍ーさむいな。
あっためて!」


うるさい。

耳障りな声


「ん、あたしも寒い」


藍ぃ!そんな奴の方を見ないで!

ん?いや待てよ。
寒いってことは…


「じゃあ二人でひっついて体温を分け合お」

「じゃーね」

「え?」


…ははは。思った通り



「藍、保健室行くんでしょ?

私も着いてく」


私は席を立つ。

藍も気だるそうにしながら席を立った。


藍は冬の昼休みの過ごし方は保健室って決まってるんだよ?

そんなことも知らないの?

『彼氏』
のくせに。



という視線を送って、悔しそうに私を睨む奴を鼻で嘲笑い教室をあとにした