「やだ。別れない」

「どうしてよぉ!
どーせ漆原さんは荘士のこと好きじゃないんでしょぉ!?」

「えー…好きだよ

たぶん」

「別れろぉぉぉぉ!
今すぐ別れてぇぇぇぇぇぇ」

「やだ」


ツーンとそっぽを向く。


その時、ビュォォォォと
冷たい風が吹いてきた


「……さむ。


あ」



そう言えば、あの日も

こんな風が吹いてきたっけ…