「藍」

「んー」

「キスしたい」

「え、いや」



……わかってたけど、やっぱりキツイよ


「なんで駄目なわけ?」


バテ気味の藍を涼しい所へ連れて行くと共に人通りの少ない裏路地へ



「クレープたべたいー」

「クレープ食べたいならキスしよ」

「む。意味わかんない」

「意味わかんなくていーよ。
それくらい俺が藍のことを好きってこと」

「うーん」


ここまで言って顔色ひとつ変えないって
ある意味天才だよね



「どーしてキスしたくないわけ」

「んー………」

「教えてよ」

「えー」


言葉を濁らず藍は、少し焦っているようにも見えた。



「あーあ、教えてくんないならもうデートしない」

「やだ」

「はやく帰ろ」

「………だって、


………、だし」



ついに藍が折れた