溺れるくらいの愛情を。





そしてクラスメイトにも囲まれる。




‐平井さん‼私も雑誌買ったよ‼‐


‐私も‼すっごい可愛いくてやばい‼‐




そんな声がわんさか降りかかってくる。
これもいつものことだ。めんどくさいというのが正直な気持ち。

仕事の範囲内だし、そこらのバイトよりはお金稼げるからファンを増やすことは私の義務でもあるから蔑ろにはできない。



「ありがと‼
でも私なんてまだまだだよー。
撮影もすごい迷惑かけてばっかだしね。」




撮影の話を聞かれ、それにこたえるの繰り返し。ニコニコ笑顔を振りまいて対応してる。
……最初は苦痛でしかなかったけど、今ではすっかり慣れたもんだな。


そうこうしているうちに、担任が教室に来て一旦終止符を打った。





授業とかぼーっと受けているといつの間にかお昼休みの時間になっていた。
お弁当を取り出していると一人の男子生徒が私の席に近づいてきた。



?「飯、一緒に食おうぜ‼」



「直久(なおひさ)。いいよー。
あ、月華もいるけど。」



直「おー、全然いいし。」




彼は藤堂直久(とうどうなおひさ)。
一応2か月ほど前から付き合ってる彼氏だ。
だからと言ってデートとかはあんまり行かない。仕事忙しいし、別に出かけたいとも思わないしね。