みんなで仲良く…というような柄の人達じゃないけど、喋りながらおいしく頂いた。
学校に行く準備をしていると、飛田さんに声をかけられた。





弥「……香苗さん、周りが騒ぎ出しています。
あなたが落ち込もうが、私には関係ありませんけれど、組長にとっては違います。
それにあなたはもうこの組に住んでいる、いわゆる関係者です。


……くれぐれも、甘く見られないようにしてくださいね。」



その目は相変わらず冷たかった。
それでも……私の事を良く思っていなくても、きちんと注意すべきことを伝えてくれるのはありがたい。



「はい、ありがとうございます。
組の名に恥じないように行動していきます。」



弥「わかっていただけたのなら、それでいいです。
では表で組長とお待ちしております。」



冷たいけど、優しい飛田さん…。
いつかお互いを分かり合える時が来たらいいな…。



そんな事を考えながら準備をして、二人が待つ表に急いで行った。
すでに車に乗り込んでいる琉衣さんと、車のドアの前に立つ飛田さんがいた。



「お待たせしてすいません。」


弥「いえ、どうぞ。」


「ありがとうございます。」




飛田さんが車のドアを開けてくれて、中に乗り込む。
それと同時に琉衣さんの暖かい腕の中に入っていた。

  


「ちょっ、琉衣さん⁉」


琉「あぁ、悪い。」



そう言いながらも離そうとしない。
私は諦めてそのまま抱きしめられていた。