誰かの隣にいて落ち着くことなんて今まで無かったのに、どうしてこんなにも安心できるのだろう。
琉衣さんへのこの安心感は一体何なんだろう…。



「琉衣さん、私今すごく安心してる。」


琉「そうか。」


「どうしてかな。
人と一緒にいてこんなにも落ち着けたことなんてないのに…。」


琉「まぁそれだけ俺に気を許してるってことだろ。
最終的には俺がいないと落ち着かないってところまでいけばいい。

安心して俺に全て任せろ。」




そう言って優しく抱きしめてくれる琉衣さん。このままだと本当に琉衣さんなしでは生活できなくなってしまう時がくるかもしれない。

……まぁそれもありかな。



抱きしめられていると急に眠気が襲ってきた。
人の温もりってすごい心地いい…。



琉「眠いのか?」


「うん。」


琉「ベッド行くぞ。
あ、当たり前だがベッド一つしかねぇから。
まぁシングルじゃねぇし、広さは大丈夫だろ。」



夢の世界の入口にいる私には、彼の言っている言葉が頭に入ってこない。
ただただ頷いていた。

ふわっとした感覚になり、ベッドに寝かされたのだなということはわかった。
そしてぎゅっと抱きしめられ、再び眠気を誘ってきた温もりがやってきた。

私は眠気に逆らわず、そのまま目を閉じた。



琉「……お前の全てを俺かもらう。
もう準備は整っているんだからな。

逃げることなど許さない。
万が一そんなことしようものなら…一生繋いで飼い殺しにしてやるからな。」




彼のその言葉は耳に入らず、私は呑気に夢の世界へ入っていた。