「…どうかした?」
琉「んなニコニコすんなよ。」
「琉依さんがニコニコって言うの、なんか違和感ありまくりだね。
無愛想よりいいでしょ?」
琉「別にいいだろ。」
「私と琉依さんは違うんだからね?
…突然やってきた私を受け入れてもらえるように頑張らないとなんだから。」
いきなり他人が、しかも子供が来たんだから…そう簡単には受け入れてもらえないだろう。
でも、琉依さんについていくと決めたんだから、認めてもらうしか道はない。
私のそんな気持ちが伝わったのか、琉依さんが優しく微笑んでくれた。
琉「んな堅ぇこと気にすんな。
お前は俺の女で、もうすぐここの姐さんとなる。
…それについてはもうここの奴らも理解している。
俺自ら選び、連れてきて紹介したのはお前が初めてなんだからな。」
「…でも、それって琉依さんのおかげでしょ?
私は私の力で認めてもらいたいの。
自分の力で琉依さんの隣に立ちたい。」
飛田さんにも言われたけど、組長の女になるということは周囲の人達から馬鹿にされるようなことがあってはならない。
それにより、組の価値も変わってくるんだ。
組の、そして琉依さんの恥にならないようにするため……私は今以上に努力しなければならない。
「だからといって皆さんに媚を売ろうとは思ってないよ。
でも、ここにお世話になるし、なによりここにいる皆さんと仲良くなりたかったから…だめ?」
関係を築いていき、信頼関係を結んでいくことが今の私には必要なんだと思う。


