溺れるくらいの愛情を。





琉「よし、んじゃ行くか。」



そう言って立ち上がり、私の手をさりげなく握ってくる。
…素直に嬉しい。
  



広間に入ると多くの人で席が埋まっていた。
琉衣さんの姿を見ると全員が立ち上がり、頭を下げる。

…迫力がすごい。



琉衣さんに手を引かれ、私たちも席に着いた。
もちろん私は琉衣さんの隣だ。

でも上座に私なんかが座っていいのだろうか…そんなことをふと考えたが、私は組長の女となった。
堂々としていないと組の恥になるし、なにより琉衣さんの恥にもなる。
そう思い、堂々と隣に座っている。



琉「とりあえず今日いる奴らは全員揃っているか?」


弥「揃っています。」



私たちから見て、飛田さんは斜め前に座っており、琉衣さんの問いに答えた。




琉「…知っているとは思うが、改めて報告する。
今日からここに住みことになった香苗、俺の女だ。」


「…平井香苗です。
見た目も年齢も子供で、琉衣さんには不釣り合いだとは思いますがお付き合いさせていただいています。
これからこちらでお世話になることになりました。
よろしくお願いします。」



立ち上がり挨拶をして頭を下げた。
すると周りも立ち上がり頭を下げてきた。



組員「「「よろしくお願いします‼」」」




こうして私の歓迎会が始まった。