「返事って何だよ」



「さっき先輩に付き合ってって言われたの」

「冗談だと思うけどね(笑)」





「お前、前からあいつと知り合いだったのか?」






「全然知らないよ」








「じゃあ何で面識もないやつがお前に告白してくるんだよ」









「そんなの私にも分からないよ」










「じゃあお前は何て返事するんだ?」







「勿論断るよ、よく知らない人だし…」









「本当か?」









「うん」








「そっか…」




そんな安心したみたいな顔しないでよ













ーーーーーーーーー




「今日は酷いめにあっちゃたな」




~陽菜ちゃんのこと好きなんだよね~



あの言葉本当なのかな…


そんなわけないよね




「陽菜ちゃん!!」



「結城先輩!?」


「どーしたんですか?」








「ちょっと付き合ってよ」







「はい ?!」









ーーーーーーーーー








「ごめんねー怪我してるのに付き合わせちゃって」





「全然大丈夫ですよ」

「でも突然どーしたんですか ?」






「一つ聞きたい事があるんだけどいい?…」


初めて見た…こんな真面目な顔






episode3




「陽菜ちゃんさ、本当に俺のこと覚えてない?」





「私達今日が初めてじゃないんですか?!」





「10年前の約束っていったら思いでしてくれる?」






「え…」







「俺さ、まだあれ持ってんだよね」









「あれって…」











「そう、陽菜ちゃんがくれた本」









「!?」









「思い出してくれた?」









「でも私が渡したのは…」








「俺じゃない、悠馬だって言いたいんだろ?」








「でもさ…」




ドン








「約束をしたのは俺だよ」

せさ


「如月君じゃなくて、結城春馬」





「思い出してくれた?」












「あの、えっと…ごめんなさい」


「急にそんなこと言われても思い出せません…」





「じゃあさ、陽菜ちゃんは持ってるの
?あの本…」






「…はい」






「じゃあ今はそれだけで満足かな」

「んま、次までにちゃんと思い出しといてよ」


「俺、もう声かけないでいようと思ってたけどこの機会に、陽菜ちゃんを好きにさせるから」







どーゆこと?

約束したのが先輩?


でも隣に住んでいた悠馬が私の知ってる「はるま」じゃないの?」








episode4