それから数日、悠馬とは口を聞いていない










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キーンコーンカーンコーン…






「ほーらこっちこっち~」





「あ!!しまった」






「そこの子!! 危ない~」







「え? 私?」





ドン!!


(ボールが頭に直撃)






少し気付くのが遅かったな…

もーこんな時にー誰よ…





(そのまま意識を失った)











ーーーーーーーーー




意識は朦朧としているが目が覚めた




「はよっ!!」







「ここはどこですか?」





「保健室だよ~」







「あなたは誰ですか?」







「えーーー俺の事知らないの?」

「傷付くなーーー」








「あの…えっと…すみません」







「あーいーのいーの、それよりこっちこそごめんね」




「ボール、痛かったでしょ?」






「あ、大丈夫です…」







「紹介が遅れました、サッカー部3年の結城春馬
(ゆうき はるま)よろしくね」







「あ、あの私は…」







「知ってるよ、瀧澤陽菜ちゃんだよね」

「僕の一つ下か」








「あの…」






「何で名前知ってるかって?」






「だって俺、陽菜ちゃんのこと好きなんだよね」







「え?…」






「だからさ…俺達付き合わない?」








ガラガラガラ…(扉が開く)




「陽菜 !!」




「悠馬 !!」





「お前倒れたんだって ?大丈夫かよ」






「うん、もー平気」







「心配したんだぞ」








「心配かけてごめんね」







「ねぇねぇ、もしかして彼氏 ?」







「彼氏じゃな」







「彼氏です」








「ちょっとー」








「彼氏じゃないんだよね?」









「彼氏じゃありません!!」










「なら良かった」










「良かった?」

「てかこいつ誰?」








「こいつとは酷いな~」

「仮にも俺は先輩だぞ~」

「はじめまして俺、結城春馬3年でーす」



「そーですか、」





「ちょっとちょっとーそこは同じ名前ですね」だろ? 冷たいな~





「それからさ、俺が名乗ったんだから君も名乗りなよ」







「如月悠馬」







「はいはーい悠馬君ね」




「んま、俺はこの辺で失礼するよ」






ガラガラガラ…(扉が開く)




「あ!!言うの忘れてたけど陽菜ちゃん、返事待ってるからね~」






episode2