「ごめんなさい」 悪いのは、つい危ない走り方をしたわたし。 怒られるんじゃないかと、身を縮めたけど、 「だいじょうぶ?怪我はなかった?」 返された言葉は、予想外にやさしかった。 「なにか急いでいたのかな?ちゃんと前向いて走らなきゃね」 くすり、と笑ったけど、口調はとても穏やかだ。