俺様生徒会長に鳴かされて。

わたしはステージの中央に立ち、観客たちに向かい合った。



そして、歌い始めた。



彪斗くんと作ったあの曲を。



凜と高く澄んだ声を、

身体中から響かせ、

わたしの想いをのせて…。





歌うのが好きだった。


お父さんの前だけで歌えれば幸せだった。



歌手になんかなりたくなかった。

広く孤独な世界にぽんとひとり投げ出されてしまった気がして、こわくて、どうすればいいのか分からなくて、怯えてばかりいた。



ちっぽけなわたしだった。



けど、そんなわたしを受け入れてくれた人たちがいた。

仲間にしてくれて、一緒に過ごす日々の楽しさを教えてくれた。



寧音ちゃん…洸くん…。



そして、自信を与えて、導いてくれた人たちがいた。



雪矢さん…そして、



彪斗くん…。





わたしは、ちっぽけな小鳥。



でも、輝く世界に飛べる翼を持っていると教えてもらった。

なら、その翼を使って、どこまでも遠くへ飛んでみたい。



一緒に…。



彪斗くん。



あなたと、一緒に、どこまでも…。





彪斗くんと創り出した、たくさんの想いと思い出を詰めた、甘くメロウなラブソング。



高く高くのびやかに、

身体中から声を響かせて、歌い上げる。





彪斗くん。



この歌は、貴方に捧げるよ…。