けど、思わぬ事態がわたしを待ち受けていた。
「彪斗くん…!」
彪斗くんは、さっきいた部屋にはいなかった。
部屋に戻ったのかな、と思ったけど、いなかった。
そのあとも捜したけど、寮のどこにも、いなかった。
夕食にも、戻って来なかった。
そして、翌朝の学校にも―――。
それから、学校祭当日までの一週間、
彪斗くんに一度も会うことができず、
わたしは、本番の日をむかえてしまった…。
※
いよいよ学校祭当日がやってきた…。
彪斗くんは朝になってもやっぱり姿を現さなかった。
「彪斗のヤロー、いったいなーにやってんだ?」
苛立たしげに言った洸さんを、寧音ちゃんが大きな目でにらんだ。
「大丈夫だよ!
彪斗は来るよ…絶対…」
けど、その声もいつもよりも沈んでいた…。
『どうしても断れない仕事をしなきゃならなくなった。
しばらく戻らない』
寧音ちゃんが心配して電話やメールを彪斗くんに送りまくった結果、
いなくなった翌日の夜遅くに返って来たのが、この簡素なメール一通だった。
『しばらく、っていつ?』
『今どこにいるの?』
そんな質問をその後も何度もしたけれど、それからはまったく返ってこなかった。
電源を切っているみたいだった…。
「…まぁ、あの彪斗と言えども、仕事の世界となると力関係には気を使わないといけないから、
こういう事態になることって、けっこうある方なんだけど…
それにしてもアクセス悪すぎだよ…。
なんか、避けられてるみたいじゃん…」
寧音ちゃんの深長な言葉に、ぎくりとなる。
寧音ちゃんの勘、半分くらいは当たってるかも…。
彪斗くんはきっと、
わたしに会いたくないんだ…。
きっと、お仕事は本当なんだと思う。
玲奈さんに連れてかれる直前に彪斗くんにかかってきた電話、
あれがきっと依頼の要件だったんだ。
本当は、断ろうと思っていたのかもしれない。
でも、わたしがあんなふうに拒絶してしまったから、
『意地悪』なんて言ってしまったから、怒って…
彪斗くん…。
戻って、くるよね…?
お願い、戻ってきて。
わたし、あなたに伝えたいことがあるの…。
「彪斗くん…!」
彪斗くんは、さっきいた部屋にはいなかった。
部屋に戻ったのかな、と思ったけど、いなかった。
そのあとも捜したけど、寮のどこにも、いなかった。
夕食にも、戻って来なかった。
そして、翌朝の学校にも―――。
それから、学校祭当日までの一週間、
彪斗くんに一度も会うことができず、
わたしは、本番の日をむかえてしまった…。
※
いよいよ学校祭当日がやってきた…。
彪斗くんは朝になってもやっぱり姿を現さなかった。
「彪斗のヤロー、いったいなーにやってんだ?」
苛立たしげに言った洸さんを、寧音ちゃんが大きな目でにらんだ。
「大丈夫だよ!
彪斗は来るよ…絶対…」
けど、その声もいつもよりも沈んでいた…。
『どうしても断れない仕事をしなきゃならなくなった。
しばらく戻らない』
寧音ちゃんが心配して電話やメールを彪斗くんに送りまくった結果、
いなくなった翌日の夜遅くに返って来たのが、この簡素なメール一通だった。
『しばらく、っていつ?』
『今どこにいるの?』
そんな質問をその後も何度もしたけれど、それからはまったく返ってこなかった。
電源を切っているみたいだった…。
「…まぁ、あの彪斗と言えども、仕事の世界となると力関係には気を使わないといけないから、
こういう事態になることって、けっこうある方なんだけど…
それにしてもアクセス悪すぎだよ…。
なんか、避けられてるみたいじゃん…」
寧音ちゃんの深長な言葉に、ぎくりとなる。
寧音ちゃんの勘、半分くらいは当たってるかも…。
彪斗くんはきっと、
わたしに会いたくないんだ…。
きっと、お仕事は本当なんだと思う。
玲奈さんに連れてかれる直前に彪斗くんにかかってきた電話、
あれがきっと依頼の要件だったんだ。
本当は、断ろうと思っていたのかもしれない。
でも、わたしがあんなふうに拒絶してしまったから、
『意地悪』なんて言ってしまったから、怒って…
彪斗くん…。
戻って、くるよね…?
お願い、戻ってきて。
わたし、あなたに伝えたいことがあるの…。



