明らかに叩かれたんだろう頬の腫れ。
雪矢としていた会話。
そして、雪矢の行動…。
いったい、雪矢となにしてたんだ、優羽…!!
激しく問い詰めたかったけど、
みっともない気もして、俺のプライドが許さなかった。
けど、
気が気じゃねぇんだ。
俺をこんなに困惑させやがって…。
優羽…。
おまえ、今自分がどういう状況にいるのかわかってんのか。
「あら…衣装…?
わぁ、やっと届いたんだね、彪斗くん」
黙りこくっている俺といるのが気まずいのか、
テーブルの上に置いてあった箱を発見すると、優羽は大袈裟なくらいのリアクションで箱に駆け寄った。
「どんな衣装かな?
衣装担当の寧音ちゃんがね『すっごく素敵なの選んだよ!』って言ってくれてたんだけど…」
とワクワクした様子で出して見せた衣装は、たしかに寧音の言う通りのものだった。
ヒロインにぴったりの綺麗なベリー色。
けど、嫌みがない淡く上品な色で、なにより優羽にめちゃくちゃ合っている。
ドレスを俺の前に掲げた瞬間、優羽の顔が何十倍にも可愛く見えて、今更ながら見惚れてしまうくらいだ。
しかも、花を多くあしらったデザインもコテコテしてなくて、華奢な身体を奇麗に見せてくれそうだった。
「ふぅん。いいんじゃね?
…じゃ今日は、それに着替えてやるぞ」
精一杯素っ気ない口調にして俺が言うと、
優羽は戸惑いつつもはにかんだ微笑を浮かべた。
「ん…。
じゃ着替えてくるから待っててね」
「五分で着替えろ。
俺は外で待ってる」



