けど、不意に手が伸びてきて、イアリングを耳にあてられた。
「うん、やっぱ可愛い」
おだやかに細まった目に、どき、と胸が高鳴る。
そんなうれしそうな顔、しなくてたって…。
「買ってやるよ」
「え、いいよ…!
けっこうな値段なのに」
「え、そう?」
…そう、でした。
彪斗くんはすごくVIPな芸能人なんだった。
さっさと買ってきてしまった彪斗くんに、わたしはお礼を言った。
「ありがとう…」
「どういたしまして。
今度デートする時は、これつけて来いよ」
「……ん…」
にっこり笑う彪斗くんに、目が合わせられない…。
お客が多いせいかな…。
それとも、胸がずっとドキドキしているせい…?
すっごく、熱い。
「も、お店でよっか」
「ああ」
と外に出たけど、
すかさず照りつけてきた強い陽ざしに、ちょっと眩暈を覚える。
暑かったのは、やっぱり気温のせいだったのかな…。



