俺様生徒会長に鳴かされて。

小道は湖を縁取るように続いている。



すぐそばの湖面の光が木々の間からさしこんできて明るく小道を照らし、

さらに木漏れ日が降りそそいで、きれいな陰影を描いている。





気持ちいいなぁ…。





彪斗くんとふたりきり、こうしてゆっくりのんびりと歩いている、午前中とはまたちがった充実感を感じて不思議…。



そして、さっきから続いている、小さいけど甘い、胸のドキドキ…。



なんだろうな、この気持ち…。



どうして彪斗くんと、ふたりきりでいる時だけ、こんな気持ちになるんだろう…。





でも、そういう疑問とは別に、

さっきから気になることがあった。





お昼を過ぎて、お客さんが増えているのか、さっきからよく人と通り過ぎる。



カップルだったり家族連れだったりするんだけど…



女の人が十中八九、彪斗くんを見つめながら、通り過ぎていくの…。





ん…わかるよ…。



彪斗くん、カッコいいもんね…。





今日の彪斗くんは伊達メガネに、髪もいつもよりラフにして自然に流している。



すこし形がしっかりしたシャツに、涼しげな色合いのカットソー、パンツ、っていう本当にシンプルな格好なんだけど、

スタイルがいいせいか、

それとも変装としてのメガネ姿が、いつもと全然ちがう雰囲気をだしてるせいか、




つい目が行ってしまう。





って、今もついチラってみたら、



ぱち





目が合っちゃった…!