「俺いま映画の撮影入っててー予定たてらんないんだけどなーぁ」
「じゃ洸はいいよーだ。
四人で行ってくるから、お仕事ガンバんなよ」
と寧音があっかんべーをすると、洸はしかめ面を浮かべた。
「あーかわいくないねぇー
俺が行かなきゃ優羽ちゃんの奪い合いで、おまえなんて一日ぼっち決定だろーにー」
「そ、そんなことないもんっ!
優羽ちゃんと楽しくあそぶんだからっ。
ね、優羽ちゃん!」
「うん。
いろんなところ行こうね、寧音ちゃん」
「うんうん!
あー楽しみ!だって優羽ちゃん、毎日ゆっきーと彪斗に板挟みでかわいそうなんだもんっ。
その日ばかりは、ふたりのストーカーの手から解放してあげるからね…!」
なんて、和気あいあいの女どもだが、
ははは。
果たしてどうかな。
洸の言う通り、当日は俺と雪矢の壮絶な優羽の取り合いになるのは必至。
寧音。
そしておまえは、洸に一日中イジられるオチだ。憐れだな!
けど、
それにしたって、これはなかなかのチャンスだ。
いい加減、優羽と進展したいと思っていたところだ。
この機会に優羽とふたりきりデートに持ち込んで、いいカンジになってやる。
さて、問題は…
雪矢をどうにかしなきゃならないってことだが…。
※



