俺様生徒会長に鳴かされて。

それからわたしは、あてどもなく、校舎の中を走った。



けど、咄嗟に出てきてメガネを忘れてしまったせいで、上手く走れず、すぐに途方に暮れてしまった。



それでも、とぼとぼと歩いていくと、小さなホールに行き当たった。



ホールの半分はテラスになっていて、緑あふれる庭につながっていた。



「わぁ…すごい…」



ぼやけた視界でもわかった。

遥か彼方にある山を背に日光を煌めかせる湖が一望できるそこは、庭園って言ってもいいくらい広かった。

白いベンチやテーブルが置いてあって、きっと生徒たちの憩いの場なんだろうな。



けど、まだ午前の早い時間のせいか、人っ子ひとりいないみたいだった。





高原の風が、泣いて火照ったわたしの肌をやさしく撫でてくれる。



本当に、素敵な学校だな。

普通の生徒としていられれば、どんなにか幸せだったろう。