あーあ...つまんないなぁ。


保護者って...誰だろ。お父さん?


いやいや飛行機の距離でさすがに来ないな...


「-----さん、こちらです。」


先生の声。もうっ、肝心な名前きこえなかったじゃーん...


「ありがとうございます。すぐ連れて帰ります」


男の人の声。この声、どこかで...。


「朱川さん。カーテン開けるわよ」


「...っっ!!!!!」


警察制服を身に纏った男の影。そうか...


「勝廣...!!!」


「ったく、何やってんだか。しばらくは姿見せねぇ積もりだったのによ」


「うぅ...ごめんなさい」


「しゃーね、おら、行くぞ」


ふわりと宙に浮く私のカラダ。


「え、え...?!」


「歩けなさそーだしな。車までコレで我慢しろ」


我慢、そんなことないよ。


嬉しすぎてココロまで浮かび上がって。


恋。幸せな味だってするんだね。


勝廣の腕の中で、意識が薄れていった。