時々思うけど、コウってホントに頭いいのかな?
そんな皮肉を言いながらも、コウならできると信じてる私はそうとうバカなんだと思う。
160キロなんてプロでもそうそういないんですけど。
「ったく...,おい輝希。
あんま速さばっかこだわんなよ。
お前の後ろには仲間がいる。」
...こういうことをサラリと言う和先輩。だけど、
「一つだけ訂正します。
後ろも前も横も、全部に仲間がいるんだよ。
もちろん、私たちマネも入れてね。」
私はニコッと笑う。
コウはこっちに来て自分の帽子を私に深く被せる。
「わかってるっつーの。」
コウも私の大好きな笑顔で、笑った。
