たくさん寝た所為か全く眠くならない


何度も寝返りをうつ私に気付いた滝沢先輩がパソコンから顔を上げた



「寝れないのか?」


私は素直に頷くと滝沢先輩はベッドまで近付いて来て私の額に手をあてた


「先輩…何か話し、してください」


私の意味不明なお願いに滝沢先輩は眉をしかめた


『話しってもなぁ…』そう呟いて私の額から外した手を自分の首に回す


「そう言えば、先輩の部屋にあった写真。どうして美鈴先輩の写真がないんですか?」


瞬と私が写ってるのはたくさんあるのに……


それに所々に空いた空白


多分、そこには誰かの写真があった



そう、美鈴先輩の―――…



「あー、美鈴が亡くなった時に美鈴のご両親にあげたんだよ。俺がもってても仕方ないだろ?」



先輩のその笑顔に私は聞いては行けない事を聞いてしまったのかも知れない