滝沢先輩とご飯を食べに行ってから数日が過ぎた


あれから一度も会うこともなく私は少なからずほっとしていた


「片岡ちゃん、おはよう」


ファミレスのバイトの休憩中、休憩室で項垂れてた私は肩をポンッと叩かれた


顔を上げるとバイト仲間の蜂谷くんがニコニコと笑顔で立っていた


蜂谷くんは私より1つ年上の大学生で年が近いことから比較的仲がいい


基本的にバイト先の人とは距離を置いて付き合ってる私だが、蜂谷くんは持ち前の明るさで私にも他の人同様に話しかけてくる



「片岡ちゃん大丈夫?顔色悪いけど……。具合悪い?」


「んーん。大丈夫、ちょっと疲れただけ!」



顔色が悪いのは昨日あまり眠れなかった所為だ

昨日だけじゃない。

ここ最近、毎日眠れない……




あの日が近づくにつれて、私は夢にうなされるようになって、眠るのが怖くなった




ねぇ、瞬。
一体いつまで私を苦しめるの?

忘れる事も許してくれないの?

本当は私が瞬を許さないんじゃなく

瞬が私を許してくれてないのかも知れない―――…