プルｯ…プルルルル…
呆然と散らばった写真を眺めて居ると突然部屋の中に大きな音が鳴り響いた
「…なんだ、電話か…」
私は驚いて跳ね上がった心臓を何とか落ち着かせ様と深呼吸を繰り返した
しばらくすると電話は留守電に切り替わる
『七瀬ー？居るんだろ？』
ビクッ！
折角落ち着かせた心臓も滝沢先輩の声で再び暴れ出す
『おーい、なーなーせー？』
慌てて立ち上がり受話器を上げた
「ふぁ、はいっ！」
『ぶっ！声裏返ってんぞ？
ちゃんとイイコにしてたかぁ？』
人の気も知らずに楽しそうな滝沢先輩に何だか物凄くイライラする
「何の用ですか？！」
『機嫌悪いね。寝起きー？』
電話の向こうでは何がそんなに楽しいんだか先輩がケラケラ笑う
ってか滝沢先輩ってこんなキャラだったの？！
もっとクールな人かと思ってた！！
実際、滝沢先輩との付き合いは瞬と同じく５年目になるけど
滝沢先輩がこんな風に声を上げて笑うのは初めてだ…
まぁ、そんな深い付き合いではないから知らない所では笑ってたんだろうけど
むしろ、いつもしかめっ面で私を見てたから、私は滝沢先輩に嫌われてると思ってた
